Power BI Desktop

データを分析するためのツールにBIツールという製品が存在します。BIはBusiness Intelligenceの略で、様々のデータソースを用いて視覚的にデータを分析するためのツールとなっています。

BIツールは通常有償で、クラウドを利用してデータを分析したい人がスピーディーにどこでも参照できるなどが特徴ですが、Microsoft社はローカルPC上で無償で利用できるPower BI DesktopというBIツールを提供していますので、ご紹介したいと思います。

ちなみにPower BIはMicrosoft社が提供しているクラウドBIサービスで、Power BI DesktopはPower BIへデータを上げるためのツールといった位置づけとなります。Power BIへデータを上げない(有償サービスを利用しない)でPower BI Desktop単体を無償で利用しても、もちろん問題ありません。

Power BI Desktopは主に以下のような特徴があります。

1.様々なデータソースへ接続可能

2.データを簡単に視覚化できる

3.データの加工を対話的に行うことが可能

特徴1は表示領域に全く別のデータソースから作成したグラフを混在することができることを意味します。データソースはSQL Serverなどのデータベースはもちろん、エクセルやCSV、XML、webなど様々なタイプが対応しています。

特徴2はエクセルでおなじみのグラフタイプが利用できるようになっています。データの設定方法や表示方法の指定はエクセルより簡単かもしれません。

特徴3は、ここがPower BI Desktopを利用することの最大のメリットとも言える部分で、利用したいデータが分析に利用できるタイプとなっていない場合に対話的にデータを加工することが可能となっています。例を挙げると、元データが実際には数値であるが、内部データが文字列かつ単位を含んでいる場合に数値を切り分けて、単位を取り、数値データに変換するといったことが出来ます。

見張ろうくんは様々な現在値データ、イベントデータ、現在値ログデータをデータベースへ記録しており、そのデータには多くの変化や状態を把握できるものを含んでいますが、必要に応じ専用のインターフェースを用意することで、スピーディに状況把握をすること出来るようになります。例えば生産性推移や温度制御安定性チェック、メンテナンス時期把握などがあげられます。

生産ライン、包装ラインはお客様ごとに機械構成や内部データが異なっているため、こういった分析ツールを定型でご用意することは出来ませんが、お客様自身で思考錯誤してシステムを育て上げるといったアプローチであれば、こういったツールは強力な武器になると思います。

Power BI Desktopについては次の機会に詳しい説明をアップしたいと思いますが、Microsoft社からも様々な情報が提供されておりますので、そちらも併せてご参照頂けたらと思います。